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Vol.46 メンテナンス情報593、2007年入札に向けて 2007.03.20
入札時期直前のこのセミナーも10回目になる。本来このセミナは正式の積算と見積もりの必要性を認識するための目的であったが、まだまだビルメン業界で原価計算抜きの初めに価格ありきの様態は変わらず高額入札と超低額入札が入り乱れている。しかし変化の兆しも見られる。まずインターネットの普及で本年は23区の入札情報が簡単に利用できることは最近の大きな変化でもある。
T方情報伝達の進歩により管理会社の管理技術すなわちビルメンに対する値切り技術も進歩している。特にビルの証券化の影響もあり、管理会社がコンサルタント(証券、銀行出が多い)を利用するようになった、数年前からは当て馬方式が多用された。これに対してビルメン業界の情報伝達は非常に遅れている。本来はビルメン協会がビルメンの立場で行う必要があるが、ほとんど行われていないため、ただでさえ弱いビルメン現場の立場は弱くなる一方である。悪い事は取り上げたくないのが世の習いであるが、良いことも悪い事も含めて(贈収賄事件、談合事件、クレーム、など)情報を集め各社で分析、対応を研究して、管理会社に対し少しでも対等な立場を取っていただくのがこのセミナーの目的である。そして本年の見積もり積算に有効に利用されれば幸いである。清掃は社会にとって無くてはならない重要な使命を帯びている。その仕事を支えるビルメン現場を少しでもより良い現場にする必要がある。
1.2007年入札への影響事項1
1) 東京ビルヂング協会 品質維持へ共用部分は増額
社)東京ビルヂング協会(高木丈太郎会長)はこのほど、平成18年度「ビルの運営管理に関する調査」を発表した。同調査は、会員企業が所有するビルの管理業務について、管理要員数、年間業務費用、年間エネルギー費用など平成18年7月1日現在の実績をアンケート形式で調べたもの。調査によると、平成18年度の貸付有効面積の平均管理費(年額)は1万556円で、前年に比べ7.4%減となり、大幅に落ち込んだ16年度から3年連続で減少した。しかし、延床面積の管理費は、昨年より7.75%増の7048円で改善した。この数字から考えられることは、賃料の価格競争で管理費も下がっているが、共用部分は価格低下による品質悪化を懸念して管理費が増額されたと予測される。ビル管理費は厳しい価格競争で、金額の下落が続いているが、共用部分はビルの価値を表すエリアになるため品質低下を避け価格の見直しが進んだと見られる。
注、ビルクリーニング2月号、データで見るビルメン業界、参照
注1、ビルメン業界での労働力不足が見受けられる。
目黒区役所本庁社の受注を2日前に辞退した例。東京都立大学の受注を4ヶ月で辞退した例などは急な人集めが難しくなっていることと、今までどおりの下請丸投げが難しいことを示している。また経費節約のため今まで余り行われなかった設備、警備のパート化が行われていることも設備トラブルの原因とも言われている。
パート化は現場のノウハウの受け継ぎが無く、現場の配管の特徴などを把握していないため
(1)トイレ関連の臭い、配管漏れが増加している。資料、大手管理会社の通達
パート化による受け継ぎ問題
(2)六本木の汚水溜めの塩素ガス発生(次亜塩素酸ナトリウムとポリ塩化アルミニュームの混用)
パート化による知識の不足
(3)業務用清掃機械の誇大性能表示、輸入洗剤の誇大広告、ダスター、洗剤、なども長所のみを強調した商品が増加している。特に輸入品に注意。安全ラベルと現品が異なる事例もある。
2.2007年入札への影響事項3、国の法規の影響(実施の程度)
1) グリーン購入法
使用資材、床材などが登録されるとこれ等の使用が優先される。この場合ビルメン現場に負担が掛からないように、年1回の提案時に関連協会が提案する必要があるが、現在全く行われていない。ビルメン各社が提案を行わないとビルメン現場の負担が増す。要点は以下のとおり
@自然にやさしい資機材は性能が落ちる。フイルターが細かいと吸引力低下
A長所欠点の兼ね合いを考える。(天然オイル。石鹸。)
B輸入品の中には燐を含んだ自然に優しい洗剤もある。カタログと内容の比較
Cグリーン購入法登録品の検証
タイルカーぺット、ビニールタイル、の各社登録品のメンテナンス性の確認、3月末までに出揃うため新規物件に使用される。ビニールタイルのピールアップ品、などに注意
3月には2007年かーぺットセミナー予定。
2) ビル管法
現在ビル管法の実施は緩やかであるが、埼玉プール事故などの影響で厳しくなる傾向である。清掃機械の性能管理など現状は100%実施されていないが、何か起きた場合は下請現場が責任を取らされることを忘れてはならない。
3) 県、市、区などの条例、通達
グリーン計画法などの先取りや不祥事に対する防止策
@横浜、川崎市の廃水に関する通達
A荒川区などの談合防止策、横須賀市の事例引用
3.2007年入札に向けて分析の手順と手法
1) 基本資料
@東京都庁入札価格A横浜市入札価格B埼玉県入札価格
この3箇所の入札価格を10年間比較検討してきた基本資料である。
C本年から東京都23区の入札価格が加わる
基本資料(東京都庁、横浜市、23区)
2) 分析の手順と方法 A)基本資料の分析
@東京、横浜、埼玉の3箇所は10年間の入札価格を単純にグラフ化して(いわゆる罫線)価格の上下の原因を推定する。
○都庁事
○横浜市事例
○埼玉事例
A影響事項1,2,3の読み込み
B以下のサブ資料1〜5までの読み込み。
サブ資料1 地域別影響事項。大型不祥事、話題事項の箇所の影響分析
- 埼玉プール事故
- 700円入札
- 東京 東大と京都
- 目黒
前区長の自殺、区庁舎跡地30億円低価格払い下げ。総合庁舎入札業者の2日前辞退。
- 葛飾、葛飾入札妨害
葛飾区文化国際財団」を所管する同区文化国際課の職員が、ビル管理業者の担当者に話を持ちかけた。 「財団も、指定管理者の公募に応募する。維持管理は、これまでそちらに委託してきた。財団が取れば、そちらが維持管理業務をやることになるじゃないですか。協力してやっていこう」。区が二つの文化施設に同管理者制度を導入するに当たり、事前説明会を開催する直前の今年一月初めのことだった。 もう一人の同課職員も業者担当者に促した。「これまで一緒にやってきた中で、あえて事前説明会に出なくてもよいんじゃないか」 ビル管理業者関係者が、当時を振り返る。「うちは財団から仕事をもらっていた。取引先に逆らってまで指定管理者の公募に応募するわけにもいかなかった。半分脅しのようなものだ」
- 荒川、区長逮捕、ビルメン業者有罪
- 北区、北トピア
15年間同一業者高値
- 千代田区
予定価格未公表でも受注価格99から100%
サブ資料2 数年前までの過去の資料
- 入札価格と入札予定価格の比較により落札率を調べ談合の推測。80%程度が境目
落札率事例、 北斗ピア 100%から99%
落札業者の入れ替え率 横浜2005年事例 95現場中1現場
- 反体政党関連のホームページ
荒川区のあるビルメン業者政党別献金表
- 贈収賄、談合などの裁判記録
- 不祥事防止の対応策。議会への提案例
江東区議会(よく知られているのが神奈川県横須賀市の取り組みです。横須賀市は人口約42万人、江東区とほぼ同規模に自治体です。
入札の透明性、公平性を実現するため指名競争入札を全廃し一般競争入札に変え、電子入札の導入などを行いました。その結果、5年で平均落札率は95.7%から84.8%になり、年間10件前後あった談合情報もゼロになったということです)
荒川区議会
荒川区談合情報取り扱い要綱 平成18年2月6日制定
談合の表面化はほとんどいわゆる垂れこみである。
事例、横浜市長への手紙。
サブ資料3 入札現場における関連法規の影響度推測(実施の程度)
- グリーン購入法
ビルメン現場に不利な資機材の指定
- ビル管法 実施の程度、うるさいかどうか。
プール事故(下請の報告違反)、仕様書、下請教育。
- 条例、通達、 事例横浜廃水
- 国会、都、区議会などへの談合などの防止提案
23区の区議会では横須賀市の事例が区議会などでよく引用される
サブ資料4、現地の下請業者などの情報
- 現場、関連業者からの情報(噂などで出所が明確でない資料)
現実的には非常に重要な情報も多い。贈収賄などの発覚は投書による事例がほとんどである。他業者現場情報は自社に取り大切な情報がある。コンサルタント会社が言うローカルプライスである。
サブ資料4、現地の下請業者などの情報
- 隣接の類似ビルの受注価格(ビル協会の言うローカルプライス)
注、ビル協の品質表示は4段階であり、中間がない。これに合わせて提案書に記入。
- 当該ビルの床材調査による難易度算定と類似ビルの床材調査
事例、マルビルの床材、ラゾーナ川崎の床材
もつとも基本的調査であり、現場の床材の難易度、使用機械、日常管理の回数、よごれの度合い。これ等の調査は出入り自由な公共物件であれば特に数回の調査でかなりのことが分かる。特に下請からのクレーム情報は貴重なものがある。最近この手法がビルメンではなおざりにされている上に、床材の判別が出来ない営業マンも多い。むしろ管理会社のコンサルタントのほうが現状は現場調査などでよく活動している。
追記
ホームページの活用について
ビルメン現場では管理会社やコンサルタントと比較してはるかに情報不足であり、クレーム情報、入札情報などソースが明らかに出来ない情報や、ビルメン業界に取り悪い情報でも出来るだけ早くホームページなどで公開する必要がある。
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