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Vol41 病院における染み抜き技術の必要性 2005.09.01
はじめに
特殊な技術の要求される現場がある。そのひとつに病院、擁護施設がある。そしてそこでは染み抜きに特殊な技術が要求される。その理由は特殊な汚れの存在である。医療には多くの薬品が使用される、例えば喉に吹き付ける赤紫のイソジン、殺菌剤の銀や水銀化合物。検査用の染料、最多用されるアルコールこれは床用ワックスを溶かし、まだらになるためビルメン現場はよく知っている。これらの薬品がシーツ,衣料、カーテンやビニールタイル、カーペット、タイル目地、石材、フローリングなどの床や天井、壁面、などのボード面や壁紙、手すり、ブラインド、などの金属などに付着して特殊汚れを形成する。これらの薬品、染料、溶剤は50種類を越える。これらは市販の洗剤、しみぬき剤では落とせない。その上病院,擁護施設は明色系の使用、白物が多いこれは汚れを目立たせて清潔を保つ意味合いもある。事務所ビルでは汚れが目立たない配色がカーペットに用いられる。通常の色調ではわからない染み抜き後の黄色も白物では目立つため2次処理、3時処理が必要になる。御茶、コーヒー、コーラなどの染み抜きにビルメンが使わないジメチルフォルムアミドが多用されるのはこの理由である。
これらの汚れを落とすには市販洗剤では無理である。ビルメンテキストでの専用洗剤で落とすのも無理である。なぜならばこれらの汚れを対象とする専用洗剤は少量多品種で採算に合わず使い方も難しい。例えば使用濃度であるすくなくとも薄くして使用。濃くして使用などの使い分けが要求される。
1. 病院、養護施設の特殊汚れを落とすための知識
3つの知識が必要になる(1)単品薬品の知識 (2)対象素材の見分け方の知識 (3)使用清掃用具の知識。である
(1)簡単に言えばしみぬき剤の作り方である。薬品を組み合わせて目的にあったしみぬき剤を作ることである。これらの薬品を単品薬品と呼んでいる。古くからクリーニング業界で行われていた技法である。単品薬品は試薬や工業薬品であるため薬品名、濃度、純度などが日本薬局法で明示されている。ビルメン業界の洗剤と異なり濃度や内容があいまいであることはない。このため正確な組み合わせや濃度調整ができる。
(2)汚れが付いている品物の見わけ方である。例えばカーペットであればナイロン6などシーツであれば綿、などである。その品物を傷つけては意味がない。そのぎりぎりの限界で作業するわけである。
(3)次に清掃用具の材質である。ブラシの硬さや種類を知らないと相手を傷つけたり、単品薬品でブラシが溶けることもある。そしてすすぎ用のリンサーや汚れを除くバキュームの知識である。
2. 過去の研究の再利用を
病院,養老施設の汚れに関する単品薬品のデータは過去にクリーニング総研の林先生が1年近くを掛け、病院のクリーニング施設の方のためにある程度まとめた資料があった。使用素材と汚れの原因になる薬品類とそれらを除去する単品薬品の組み合わせ表を作成した。病院の薬品を集め繊維に付着させそれを取り去る実験を行っていた。ビニールタイルや石材についての実験を要請されたが時間がなく参加できなかった。そしてその未完成データはビルメン関係、清掃員会、ビル管理教育センター、ハウスクリーニング協会などに配布されたが当時このような難しい染み抜き法が広まるとただ働きが増えるという理由でこれらの資料は廃棄された。しかし最近は病院、擁護施設の現場責任者からの質問が増えている。以前と異なり病院,養護施設のデザインが新しくなり、汚れしみの除去の要請が増えていると思われる。林先生の資料はいよう関係は流れている可能性もあり、これらの資料をお持ちの指導講師の方がおられれば是非公開していただきたい。現在現場の人たちと資料の再収集とハード床材の薬品の移行についても取り組む予定である。
試みの会の11月実験セミナーで公開したいのでぜひお力添えをお願いしたい。
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