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Vol.26 危険な洗剤2、苛性ソーダ 2005.04.08
潟rル代行 教育課 鈴木 悟
苛性ソーダは酸性薬品の弗酸と対象的な危険な洗剤です。そして弗酸よりも広く使用されています。レンジクリンやピーピースルーなどの名前は御存知の方が多いはずです。ところがこれらの危険性は現場や下請けにはほとんど知らされていません。法的に決まりきった説明が付いているだけです。医薬用外劇物、手に付いたら水で十分に洗ってください。
飲み込んだら医師の手当てを受けてください、などです。危険な洗剤や薬物でもそれぞれ危険さや万一の時の対応や注意点などは皆同じでは在りません。それが危険な洗剤を安全に使うノウハウなのです。これらのノウハウがあるかないかがプロかプロでないかの違いなのです。最近は販売業者は危険性についてあまり説明しません。むしろ安全性をそれとなく強調する場合もあります。例えば弗化アンモニウム系洗剤の説明で弗素は歯に塗ると虫歯予防になるとの話を持ち出したりする場合があります。弗化アンモニウムと弗化カルシウムは全く危険性が違います。このように販売業者は自社の販売品について危険性や欠点は説明したがりません。しかし被害を受けるのは我々現場なのです。被害のほとんどが皮膚障害ですので表ざたにならない場合が多いのですが、ビルメンの労災の中で現実には1番多い労災なのです。弗酸の危険は現場では良く知られていますが、使用箇所が石材メンテナンスや外装業者が主に使用するため使用範囲が狭いのです。これに反して苛性ソーダは換気扇洗浄やパイプ洗浄、フィルター洗浄、など使用範囲が広くこの点からビルメン業界では統計上の労災でない現実の労災(統計には現れない皮膚障害など軽い障害)の点では1番危険な洗剤といえます。
ビルクリーニング誌のザ・ロングセラーでも紹介されているピー、ピー、スルーという商品は苛性ソーダ製品がいかに広く売られているかの証明です。
苛性ソーダの性質を知り安全に使う
苛性ソーダは最強のアルカリ薬品です。あまりに強すぎてアルカリ試験紙が反応しない場合があります。油脂分を溶かす最強の薬品です。通常フレーク状をした塊ですが、水分を吸って溶ける性質があります。1度に水をかけると水が沸騰するほどの発熱反応が起きます。この熱苛性ソーダ液は人間の髪の毛や体まで溶かしてしまいます。これを利用したのが苛性ソーダのフレークをパイプに入れその上から水をかけて発熱させ、髪の毛などのつまりを溶かすのがピー、ピー、スルーという商品です。以前塗装業界やメッキ業界では苛性ソーダ溶液を煮立てて、そこに金属をつけて油分を除去していました。以前ガードレールの塗装工場では大型のプールで苛性ソーダを煮立てていました。そこに作業員の方が転落したのです。もちろん全身火傷で即死状態でした。最近マンションで換気扇洗浄を安く行う場合苛性ソーダを煮立てて換気扇を漬け込み連続洗浄する方法がとられます。万一溶液を浴びたりすると今までのような部分的火傷ではすまなくなります。熱苛性ソーダ溶液が手足に飛んだらすぐ水をかけることですが、これが以外に取れにくいのです。手に付いた溶液はぬるぬるして取れにくく気がつくと指紋が薄くなっているのは、作業をした方はお分かりでしよう。苛性ソーダと油脂を加熱すると石鹸が出来ます。やしの油で作るのが椰子油石鹸で、牛乳で作れば牛乳石鹸です。市販品の牛乳石鹸はおそらく商品名でしょう。怖い話ですが人間石鹸も出来るわけです。もつとも危険なのが苛性ソーダの粉末やフレークが皮膚に付いてそこに水が付き発熱した場合です。この場合の火傷は非常に深くなります。それと必ず知っておきたいのはかなり薄い溶液が衣服についた場合時間が経過して皮膚に触れると水分が蒸発して高濃度溶液になります。薄めればよいと考えがちですが苛性ソーダは薄めても高アルカリのPH14まで上がりますが、重曹はどんなに濃くても弱アルカリです。これからお分かりのように濃度が低いから安心ではありません。昨年東京の地下鉄で座席に薬剤が撒かれ数人が皮膚に痛みを感じる騒ぎがありました。このとき初めに疑われたのが苛性ソーダでした。後にクレゾールであることが判明しました。これも病院で使用されビルメンに無関係の薬品ではありません。又新幹線の座席にこぼれて12人が入院した事件はトイレ洗浄用の硫酸でした。このように危険な薬剤、洗剤がかなり使用されています。特に安くきれいにする必要がある下請け孫受けが使用しています。危険な洗剤に目をそむけるより危険性を十分知ることが必要です。
苛性ソーダーを含む洗剤を見分けるには1円を洗剤にいれ泡が出てアルカリ側であれば苛性ソーダを含んでいます。ユーホーケミカルのレンジクリンで試してみてください。
ビルメン現場は洗剤の危険以外にもサーズやテロの危険もあります。万一の場合の問い合わせ先は下記のところです。覚えておくと良いでしょう。
■大阪中毒110番(365日 24時間対応)
0990−50−2499 (ダイヤルQ2:通話料と情報料(1件300円)がかかります)
■つくば中毒110番(365日 9時〜21時対応)
0990−52−9899 (ダイヤルQ2:通話料と情報料(1件300円)がかかります)
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